slowstoop音楽( ゚д゚) ポカーン

音楽の考察、仮説、思いつきなど

スウィングとか興味深いYoutubeチャンネルとか

ジャズで使われるスウィングというリズムは八分音符の裏の音が後ろにずれて均等でなくなることで生まれます。

タタタタタタタタ が タッタタッタタッタタッタになるということです。

 

ただどのくらい後ろにズレるかは演奏者の感覚と曲のテンポで変化します。

可変なのだけど、事前にスウィング比率(表と裏の長さの割合)をこのくらいで演奏しましょうとか打ち合わせたりしないです。(状況によってはするかもしれない)

David Bruce Composerという音楽の分析・理論系のYoutubeチャンネルでスウィングについて過去に分析を行った論文などを取り上げながら考えを提示しています。

 

youtu.be

ここで紹介されている話で興味深いことのひとつが、アドリブソロを取っている奏者はドラムが演奏しているスウィング比率よりも均等に近い比率で演奏しているという分析結果が論文で示されているということです。

ここで重要だと思われるのが、八分音符の裏が均等な位置に近づいているのではなく、表の音が後ろにズレて裏のほうに寄って均等な比率に近づいているということです。

 

ソロ奏者はこれを意識してやってるわけではなく自然な感覚でそうなっていると思われます。

表が遅れても裏はドラムが提示しているスウィング比率に準じて合っていると

演奏自体が遅れてるとかモタついているという印象には不思議とならず

まったりとしつつもスピード感は失われない雰囲気が出ます。

 

自分は音楽というのは何だって出だしの始めの音をピッタリ強く合わせなくてはいけないものだという価値観、環境で育ったきた気がするので、前述の話は「へえそうか成る程」となるものの、体は相変わらず表・頭重視の感覚のままなので分析的な理解を元にしたフィジカル練習が必要ですね。

 

具体的な練習法として、まずDAWで任意の比率でスウィングビートのドラムを打ち込み(シンバルレガートをチーチチーチと打ち込む)、

そこにシンプルなピアノの八分音符フレーズを打ち込んだ後、そのピアノフレーズの八分音符の表だけを後ろに僅かにずらす。

その表だけずれたフレーズに合わせてユニゾンで楽器を演奏するという方法を考えてやってみたりしました。録音もすると出来不出来が確認しやすい。

 

八分音符の話を続けましたが、八分音符を鳴らさず4拍の頭だけでスウィング感を生じさせることもあるなあと思います。

シンバルの1拍目と3拍目を長く鳴らし2拍目と4拍目を短く切る。

チーン チッ チーン チッ と。

発音のタイミング自体は4拍の頭に鳴らしてるだけですが音の長さ、エンベロープのコンビネーションでスウィングしているような錯覚を起こしてるような気が。

ジャズギターのスゥイング系リズムギターでもこれを使います。

コードを抑えてフレットから離すまでの長さをミュートでコントロールして

ジャー ジャッ ジャー ジャッ

と鳴らします。マヌーシュジャズでも使いますね。

2拍目4拍目の短い音を頂点に1拍目3拍目がラインを描いて波が描かれるイメージを持っています。